2012年夏の豊中20団BS隊のキャンプです
記録:2012.08.12
天候:晴れ後曇り。強風。
場所:友ヶ島キャンプ場
出発:和歌山市立少年自然の家
到着:友ヶ島キャンプ場
道程:和歌山市立少年自然の家→ 渡船 → 友ヶ島キャンプ場
Map:
大きな地図で見る
備考:
参加:18名
[20団BS隊ヘドウィグ班] 6名
ひろと、すぎやま、かわしま、そら、こなつ、ともなり
[20団BS隊フェニックス班] 6名
ばば、もえ、ゆうや、ともくん、あかり、かずき
[リーダー] 6名
矢沢隊長、山本副長(女性)、高浦副長(女性)、山中副長(男性)、藤東貴昭(BS副長補)、亀井VS隊長
———————————————————————-
●キャンプ概略
一日目(11日)
班ごとに分かれて千里中央から電車を乗り継いで和歌山県の加太駅まで移動。
その後、そこから徒歩で「和歌山市立少年自然の家」に向かう。
入所式のあとキャンプ場で設営。プールを1時間ほど利用。夜は肝試し。
二日目(12日)
飲み水一人4リットルを持って、渡船で友ヶ島へ渡る。友ヶ島は無人島。
班ごとに自由にテントを設営。ただし、ブルーシートとPPロープのみ。
あとはすべて自由行動。夜は砲台跡に肝試し。
三日目(13日)
午前中は島で自由行動。午後から渡船にて少年自然の家へ戻る。
夜はキャンプファイヤー。
四日目(14日)
午前中は撤営。9時半に退所式。来た方法と同じルートで帰阪。
午後1時半に千里中央。
———————————————————————-
前回からの続き…
0600 起床
おはよう。元気に起きよう! っていうか5時くらいから起きだしているスカウトがいる。
0610 セレモニー
司会は川嶋君。国旗掲揚は近藤君と升田君。掲揚がサマになってきた。
でもソングの声が相変わらず小さい。みんなもっと大きな声を出せ!
昨日の肝試しではあんなに大きな声で3人一組を主張したクセに。さっさとセレモニーを済ませて活動着に着替える。セミが鳴く。気合が入った鳴き方だ。
0630 朝食
矢沢隊長が気象情報を聴くために鳴らしていたラジオから、朝のラジオ体操が流れる。
おもわずみんなで体操をした。
「ラジオ体操第一」は間違えずにできるが、いつも「第二」は間違える。
この日の朝食はパンである。それにウインナー。生キャベツ。出発まであまり時間がない。
リーダーは今日の段取りについて話し合いながらの食事である。
0730 先遣隊出発
先遣隊として、近藤君と今村君が出発。頼むぞ、君たち!
0800 出発
さあ、淡嶋神社まで下ろう。そこから渡船場まで徒歩で10分くらい。
神社の近くに自動販売機群がある。ここで、飲料を補給する。
飲んでも飲んでも汗になってしまう。
近くの駐車場ではイスに座った係りの人が一日500円と書いたボードを掲げている。
なんとなくこちらをチラチラと見ている。
0900 加太港出発
大人往復2000円。小人往復1000円。所要時間は20分とある。
切符が売切れれば1時間後の次の便を待たなければいけない。近藤君と今村君の二人は先に行っていて2番目だったそうだ。彼らのおかげで切符を手に入れることができた。いつも近藤君は頼りになる。
乗船を待つ多くの客はバーベQの道具やクーラーボックスを引いている。
乗船の合図で客がぞろぞろ動き出した。
とにかく満員である。ざっと100名は乗せることができるだろう。
私はたまたま操舵室の真横に位置した。もちろん立ったままだ。せっかくなんで船長さんに話を聞く。加太から沖ノ島まで7.4Km離れているという。以前は猿もいたが駆除されたらしい。シカと台湾リス、それにクジャクがいるだけだそうだ。なんでクジャク?みさき公園から連れてこられたそうな。理由はさびしいから?ほんまかいな。来るんだったら秋がお勧めだとか。ボーイスカウトのキャンプなら空いている方がいいだろう。
0923 友が島着
正確には沖ノ島である。他に地ノ島、虎島、神島。4島を総称して友ヶ島という。
3月から11月まで営業している旅館が見える。たくさんの客が上陸している。自動販売機がある!ジュース150円。ビール400円。そうか。
私たち一行は周囲からじろじろ見られるほどデカいザックを背負って、島の向こう側へと進む。
ザックには4kgの水が入ってる。20kgを越える荷物になってるはずだ。
私はうらやましげにビールの自動販売機を横目にみんなの後をついていく。山を一つ越えたところにある南垂水広場が目標地点だ。
ジワリと汗をかく。隊列が前後に長くなってきた。重いザックが肩に食い込む。
馬場と一樹が遅れる。その後ろから藤東副長がさりげなくサポートでついている。目だたないが頼りになる副長だ。カシオのプロトレック腕時計の高度計は160メートルを示している。
海抜ゼロメートルから登ってきてるからそこそこの高低差になる。しばらく行くとパッと視界が開けた。
1000 南垂水広場着
なだらかな斜面を一面の芝生に覆われた広場だ。まっすぐ南に面して海が見える。
日差しは強く、芝生も熱い。男女兼用のトイレがひとつ。
すでに先客がいてテントを張っている。3組くらい。よい場所をキープしている。
我々が朝一便でやってきてるのだから昨夜から泊まっているのだろう。
ちょっと下に行くと風が強めに吹いている感じだ。谷に囲まれた地形なので風も他の場所より強くなる。風の谷のナウシカみたいな感じだ。
矢沢隊長が集合をかける。
各班はめいめい自分の工夫でテントサイトを設営する。
一人で設営してもよいし何人かでグループを組んでもよい。スカウトの道具はブルーシート1枚とPPロープ5メートルが二本だ。
やがて、スカウト達は自分たちでサイトを作り始めた。
気象データでは日照時間が60分とある。つまり、雲一つない快晴ってやつだ。
炎天下の作業。太陽の照り返しで汗が噴き出る。
これから先が思いやられる。少しは曇りになればいいのにと思う。だから、みんなは風通りがよくなるように設営した。それが後々とんでもない考えだということを思い知らされることになる。
ばば、ひろと、すぎやま
仲良し3人グループ。なによりもトランプやウノができる環境を重視した作りだ。
斜面を利用した作りは、矢沢隊長からのアシストもあってポール代わりの木材を海岸から拾ってきた。
構造的には風には弱そうである。サイト改善により、このサイトは明日には変わることになる。
かわしま、ともなり、そら
中学1年生のかわしまを中心に、熱心に討議を繰り返すグループ。あれやこれやと試行錯誤を繰り返し、風を意識した低いサイトを設営した。しかし、弱点が一つ。風に向かって設営したこと。後々、悩むことになる。
ゆうや、ともくん、かずき
斜面の木々を利用し低くサイトを設定している。
ゆうやを中心にともくんが一生懸命設営していた。
顔前にまで迫ったブルーシートにもひるまず空間を確保した。
もえ、こなつ、あかり
なんとなくおっとりとした女子グループ。
どうしてよいかわからないといった様子だったが、リーダーのアドバイスにより電柱を利用することにした。ただ、屋根が高い。風に弱い構造だ。しかし、リーダーサイトに近い。
いざという時はエスケープできるというのが利点。
野営は頭をフルに使う
テント設営は、頭を使う作業だ。
今回のような野営では初めて見た場所での設営。それもブルーシートを使う。どうすれば快適なサイトとなるか。解のない方程式を解くようなものだ。いつも正解がある問題ではない。状況をいろいろイメージしないといけない。そして、雨風などのドツボの環境を経験する。なんでこんな目に会うんだろう?それはな。設営方法がヘタだから。こういう風にすればもっと良くなる。なるほど。
スカウト達は、こういう状況問題を解くことで人間力をアップしていくのだ。
これがいい。とにかくいい。スカウティングとは人間力。そう思うのである。
リーダーは、もしものエスケープ用としてテントを3張り持参している。
女性リーダーが6人用テントを設営する。山本副長が一人で背負ってきた。私と矢沢隊長は一人用テントを設営する。
山中副長と藤東副長は、せっかくだからとブルーシートでテントを自作するらしい。
設営場所を巡って試行錯誤を続ける。
平地に設営しようというのだ。風が強いので設営はむずかしい。
もちろん、ぺグなんかない。自然の木片などを拾ってきてぺグの代わりにするのだ。
このペア。このあと、一睡もできずサイト改善を続ける運命にある。
ふと見ると、そばに井戸がある。
ガイドブックには絶対飲むなとある。
顔を洗ったり、うがいしたりレトルト食品を温めたりする程度の利用に限る。
口に含んでみると鉄分が多いのがすぐわかる。とても飲めたもんじゃない。
でも、冷たい!これだけでもありがたい。
1100 プールを作る
気温はとっくに30度を越えた。全国各地で30度は越えてるとラジオは言う。高浦副長がわざわざこのためだけのために持参した「子供用プール」をセット。井戸水をここにためてペットボトルの水を冷やそうというのである。知恵やね。やるなあ。
1130-1230 昼食
スカウト達のメニューはアルファ米。五目飯に缶詰だとか。
移動キャンプでは大した食材を持って来れない。缶詰やレトルト食材が最適だ。バーナーも各班で1個しかない。スカウト達が分散して道具を持ってきている。テーブルもない。芝生テーブルだ。屋根もない。でも、それがおいしい。
リーダーはレトルトのパスタを食べる。
私は柚子こしょう味をいただくことにした。喉が渇く。そして生ぬるい水を飲む。
満腹感を味わうような食事ではない。ただ、しょっぱい味が欲しくなる。
汗のかきすぎでミネラルが不足しているのかもしれない。
日陰はほとんどない。芝生のど真ん中での調理だ。
海の向こうで白波がちらほら見える。
遠くのサイトでは、立ちかまどが見える。ほう、スカウト経験者かな。
食べ終わった食器セットを井戸水で洗う。
スカウト達は大声で何か叫んでる。海へ行こう…。
不平不満でぶつぶつ言っているのは大人だけかもしれんな。
熱いキャンプは続く…。