
豊中20団のクリスマス会です。
さて、ブログは毎年恒例の豊中20団のクリスマス会。
今回は組織論と青少年育成の観点からブログを展開してみよう。
ボーイスカウトに興味のないかたも是非是非ご覧あれ。


しばらくぶりの参加。めっちゃたくさんのスカウト達がいる。
申し訳ないがスカウト達の顔が全然わからない。← 年のせい
しかし、ここ数年。豊中20団は確実にスカウト数が増えている。
少子高齢化というけどなぜか増えてきている。
カブ隊だけで28人もいる。これを標準隊という。4組7人構成だ。
ボーイスカウトの指導者研修で教わる「理想的人員構成」だ。
私が豊中20団に入団して初めて経験する。← 以前にはもっとあったらしい。
千里中央付近にマンションブームがあるからという理由だけではないだろう。
それなら、もっと増えていて良いはずだ。マンションブームは今に始まったことではない。
それに、転勤者も多いので去って行くスカウトも多い。
豊中地区の他の団も同じように増えているというわけではない。
ボーイスカウトだけではなく、サッカーでも野球でも少子高齢化の影響を受けているはずだ。
豊中20団のスカウト数が増えているのは、私個人は次のように3つの原因があると考えている。
[1] ビーバー隊の入隊者が多い。
→ ビーバー隊の活動が団全体のスカウト数の維持に貢献している。
ビーバー隊の活動が「おもろい」からスカウトが集まる。
正確にいうとビーバー隊の保護者の賛同を得ているのだ。
横で見ているのだがとても楽しそうだ。
隊長がいろいろ工夫しているし、それを取り巻く保護者も芸達者な(いわゆる、おもろい)保護者が多い。
この「おもろい保護者」が積極的で活動を後押ししている。
(昔は、私もおもろい保護者と思われたのかもしれん。いやいや変人か)
[2] 団運営において若い世代へのバトンタッチがうまくいっている。
→ これは、どっちかというと元気な世代に任せているといったほうが正確だな。
団委員長始め、みんなはあまり口出ししない。← 最近、気力がない?
まあ、みんな気のいいおっちゃんやおばちゃんである。
これが、[1] の「おもろい」保護者達の積極的な活動を後押ししているというのが有力だ。
[3] 組織としてある閾値を超えた
→ すなわち、ある程度の規模を超えるとそこからグングン増えていく。
逆にある水準を下回るとどんどん減っていく。
まるで装置産業のようだ。← わかる人にはわかるはず
そんな構造があるように思う。


1時間のユニセフ募金活動が終わった。14人ずつ7カ所での募金活動だった。
すると、総勢90名ほどだ。すごい人数だ。
その後に、クリスマス会が開催された。
いつからかクリスマス会の司会はボーイ隊だ。リーダーが出ることはない。
いつ始まるとはわからないが、いつのまにか始まっている感じ。
それがリーダー達をいらいらさせるのであるが、当人達はまったく気にしていない。
それどころか、それを見守っているスカウト達も気にしていないのである。
で、それがまずいかというとそうでもない。
スカウト達は十分楽しんでいる。
大人の目線では、スケジュールはきっちりしていないといけない。
時間やイベントの節目ごとに「合図」があり「けじめ」がある。
ところが、スカウト目線ではそのような明確なものはない。
聞こえにくい声で説明していて、さあ、始めますとつぶやいたとしても
次の瞬間からじゃんけんゲームが始まったりするのである。
雑踏の中でカブスカウトが叫んでいた。
「僕は手にケガをしているのでチョキがだせない!どうしたらいいんですか?」
だれも返答しなかったが、そのスカウトには不利益は生じなかったらしい。
ゲームのなかで、そのスカウトはチョキを出していた。(大声でチョキと叫んでいた)
ルールは自分で作るもの。
「大人」には見えない「スカウト」の秩序がある。


スカウト達と学校生活は密接に結びついているように思う。
人の話を聞いていないようにみえて実はしっかり聞いている。
よそ見をしているスカウトやろくに人の話を聞いていないスカウトもいる。
ところが、いざ、なにかのイベントの情報が集団に伝わるやいなや、どういうルートなのかはわからないが情報は伝播するのである。
だから、リーダーや学校の先生は怒鳴ったりしてはいけない。
そんなことをしなくてもきちんと伝わっていると思う。
「静かにしろ」「人の話を聞け」ではなく「さあ、はじめよう」「早い者勝ち」が正しいアプローチなのかもしれない。


今回はベンチャー隊のプロジェクト発表も兼ねた。(写真左)
プロジェクト名は「赤と青そして時々黒」というもの。
詳細は個々では書かないが、ベンチャースカウト達が3ヶ月かけて作ったパラパラ動画である。
これを今回。試写会と称してプロジェクターで発表した。
発表前の原稿を見たが、正直これがビーバーやカブに受けるかどうかわからなかった。
ストーリーがよくわからなかったのだ。
ところが、上映してみたら、カブやビーバーからめっちゃ面白かったという声が相次いだ。
次の作品は、いつできるのかという質問が飛んだくらいだ。
わからない。なぜだ!← すでに、おっさんになっているから
妙なナンセンスストーリーである。ところが、微妙なおもしろさがある。
鑑賞していた他のリーダーも同じような感想だった。
ビーバーやカブはそうではない。心底面白かったようである。
ここにジェネレーションギャップがあるんだなと思う。
なぜ面白いのかがわからないのがジェネレーションギャップという。← 無理して理解しようとしてもムダ
だから、このプロジェクトは成功すると思う。
因みにパラパラ漫画に利用した画像数は680枚ほど。
来年1月20日のスカウトフォーラムの発表が楽しみである。
★★★ 閑話休題
ボーイやカブのスタンツは他のリーダーのブログに譲るとして、いつも感心することがある。
それは、スカウト達の自主性である。
スタンツ(ある種のコント)を急に降られたとしても、恥ずかしがるでもなくさらっと演じることができるのである。
小学生のころから、自己主張の方法や役割分担の采配などの訓練を受けることになるボーイスカウト。
年齢層の違う集団のなかで、しっかりと結果を残していくためのチーム活動。
テーマを考える。それを伝えるためにストーリーを考え役割分担を考える。
自分たちで構成して発表する。
私が子供の頃なんて、こんなことはできなかった。
よく考えると、これってそのまま社会活動を反映している。
これをご覧になっている方でボーイスカウトに入団させようかどうかを迷っている人がいるなら
まずは体験入隊に参加されることをおすすめする。
勉強以外の大切なことを学ぶことができると思う。
豊中20団に入団しませんか。歓迎しますよ。