キャンプでめんどくさいことって何かと聞かれたら。
それは、片付け。
と答えるスカウトが多いかもしれないな。
日常生活においても、親にもっとも口やかましくいわれることの一つが
ちゃんと片付けなさい。
早く、片付けなさい。
なのだ。私なんかいまでも妻に言われることがある。
でも、なかなかできない。
その一つの理由が、ちゃんと片付ける方法を習っていないということかな。
学校の授業に「片付け方」とか「整理整頓」というのはないからね。
こういうのは、「習う」というよりは「しつけ」のジャンルなのかもしれん。
ま、それはさておき。
キャンプで炊事をしたあと、鍋や釜を洗うのは新人スカウトと相場が決まっている。
なぜなら、新人スカウトが技術的にできることって限られているからね。
で、鍋の底についた焦げを洗うんだが、これがなかなか取れない。
金たわしでごしごし洗ってもね、炭化したものは、なかなかとれんのよ。
ここで、最初に新人スカウトは大きなストレスに直面する。
指導者や先輩スカウトからは焦げは取れるまで洗えと言われるし、こすってもこすっとも焦げは取れないし。
だいたい、自宅で洗いもんなんかしたことがない。
食器なんか全自動食洗機で洗ってるし、鍋はテフロン加工だし。
いやいやオール電化なんで、焦げなんか最初からつかないし。ぶつぶつ。
そんなスカウトが江戸時代に逆戻り。薪で鍋をつかう。
そりゃあ、ストレスかかるわな。
ところが、ボーイスカウトでは先人の知恵があって、先輩スカウトから伝授される。
鍋底にはな、クレンザーを水で溶いておいたものを事前に塗っておくんだ。
そうすると、あら不思議。
炊事が終わったあとの鍋底には焦げがついているんだけど、ゴシゴシ洗うとかんたんに焦げが落ちる。
理屈はかんたん。鍋底にコーティングしておくってことだ。
新人スカウトは。ここで先人の偉大なる知恵に感謝することになる。
洗いもんの負担がおおいに軽減されることに。
そなえよ、常に。
いい言葉だ。
弥栄