土砂降りのとき

管理人のひとり言

かつて、BS隊で遠方の山奥に行ったことがある。
地域との交流イベントへの参加だった。

地元の方の好意でテントは貸してくれることになった。おお、ラッキー。
重いテントをもっていかなくてよかったので好意に甘えることにした。

ところが、そのテントはファミリー向けの家型テントだった。フライもない。
おもちゃのようなテントだった。

ま、これでも雨水はしのげるだろう。
指定されたキャンプサイトにみんなでテントを設営した。
地面は少しデコボコしていて、ちょっと坂のようになっている。

夜10時過ぎ。雲行きが怪しくなってきて、どっと雨が降り出した。
すぐに豪雨となってテント群を襲ってきた。

テントにはフライ(テントを覆うシートのようなもの)もないから、直接、雨が当たる。
その音が大きいから、寝るどころじゃない。さすがに雨は漏れてこなかったけどね。

そうすると、今度は、雨水がどっと地面をつたって流れ込んできた。
デコボコしているところが、いつのまにか川の流れのようになって、地面をえぐり取る。

もう、寝ているどころではない。テント内は侵入した雨水でドロドロとなった。
たまらず、全員に、近くのロッジに避難するように指示した。30メートルほどだったか。
公営のロッジがあった。そこのホールに集合させた。
ま、ほとんどのスカウトは起きていたから、すぐに避難できた。

数人の指導者で、テント内にスカウトが残っていないかをチェックして回った。
すると、一人のスカウトが爆睡しているのを発見。
シュラフが半分、水に浸かっているではないか。ようねてられるな。
すぐに叩き起こして、ロッジに避難させた。

あのときのことをいまだに思い出す。
テントを設営する場所は大切だな。つくづくそう思ったね。
避難すべきロッジなどの施設も確認しておいてよかった。
翌日の乾燥作業は大変だったけどね。

弥栄

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